こんにちは!西尾です。
8月22日、23日に行われた二俣まつりを取材してきました!
二俣まつりとは?
二俣まつりの歴史は古く、最古の記録は天和元年(1681)。少なくとも300年以上の歴史があります。
現在のような屋台が登場したのは、明治の初め頃。
昭和30年には、現在参加している14の組織が出揃ったという記録があります。
例年、御神輿の渡御(とぎょ)と屋台引き回しが行われます。
迫力の屋台引き回しを取材
見学したのは23日。この日は雨が降ったり止んだり、不安定な天気です。
しかし、そんな中でも豪快に屋台の引き回しが行われました。
14連のうち、今年は13連が参加していました。
17:30頃に向かうと、諏訪神社(すわじんじゃ)にはすでに準備の整った屋台13台が集まっていました。これだけでも迫力があります。
さて、18:00頃、屋台がひとつずつ町内に繰り出していきます。
そこで驚いたのが、屋台を引く速さです。こんなに勢い良く引き回すお祭りを初めて見ました!
まさに駆け抜けるといった速度です!
さらに、屋台を正面に引いていた屋台を「戻せー、戻せー!」と声をあげながら後ろ向きに引き戻す、特有の引き方を見ることができました。これを何度か繰り返し、進んだり戻ったりしながら、町内を回っていきます。
今年の年番町(ねんばんちょう ※今年のお祭りを取り仕切る町のこと)である城南連(じょうなんれん)の皆さんにお話を伺ったところ、細い道の多かったこの地域では、昔、屋台が道を引き返す際には、向きを反対向きに回転してから戻っていたそうです。それがいつしか、そのまま後ろ向きに戻るようになった、とお話ししてくださいました。
この動きは、この地域特有のめずらしいものなんですね。
特徴的なのはそれだけではありません。
二俣と同じような激しい屋台の引き回しが行われる「だんじり」は、プロの引き手が行うのが通常です。しかし、二俣のお祭りは、一般の町民が引き手なのです。
それも、子どもから大人まで、幅広い年代の方が参加しています。
まさに、二俣に育って子どもの頃から体感しているからこそ。これは他の人が真似してできるものではないな、と実感しました。
ちなみに、このお祭りは雨天決行。この時期は雨の降る年も多いそうですが、屋台の引き回しが中止になることは今までになかったそうです。
地元に愛されるお祭り
さて、通りを歩いていると、天竜谷島屋書店の2階に「お祭り資料館」の文字を見つけて早速入店しました。
二俣まつりの資料がずらっと並んでいます。
店主の鈴木さんにお話しを伺ったところ、ここはお祭りの時期になると、天竜区のお祭りを愛する方々が展示をしているそうです。
鈴木さん自身も、「毎年お祭りの時期になると、嬉しくて仕方がない。小さい町だからこそ、こうやって団結できる」と、語ってくださいました。
本当に、地元に愛されるお祭りなのですね。
また、天竜区のお祭りの映像を撮り続けている方にお話しを伺いました。
天竜区には文化財登録されているお祭りもたくさんありますが、それだけではなく、屋台の引き回しがとても多いのだそうです。
7月半ば~11月頃まで、毎週のように屋台の出るお祭りが行われると伺いました。
まさに天竜区の文化ですね。
二俣まつりをはじめとした天竜のお祭りは、とても賑やかで華やかで、迫力満点です。
一度行ってみたら、きっとまた来年も行きたくなりますよ!
取材に応じてくださいました皆様に、感謝申し上げます。
本当に、ありがとうございました。
少しでも、二俣まつりの素晴らしさが伝われば、幸いです。
文責:西尾